「何歳になっても美しくありたい」「若々しくアクティブな女性でいたい」という願いは、誰もが持っていますよね。“美しく健康に歳を重ねる”ということは、これからのご自身が好きなことに全力投球できる基盤を持つことにも繋がります。
年をとるにつれて、様々なゆらぎを感じやすい年齢になった時に、内面も外見も美しく生き生き輝き続けるためには、どうすればいいのでしょうか?
みなさんは、細胞レベルでの美容と健康を研究した、ノーベル賞の受賞歴もある「オートファジー」をご存知ですか?細胞の品質を保つといわれるオートファジーとはいったいどのようなものでしょうか。
この記事では、年齢の悩みと今注目のオートファジーについてご紹介します!
年齢を重ねたと感じる瞬間

年齢を重ねるにつれライフスタイルの変化と共に、鏡に映った外見の変化に気づいた…という方も多いのではないでしょうか?
お肌や髪の毛だけでなく体調面でも「数年前はこんなんじゃなかったのに!」という変化を目の当たりにした瞬間ガッカリと落ち込んでしまいますよね…。
年齢を重ねるにつれ、「昔と違う!」と感じてしまうのは、どんな時でしょうか?
誰でも年齢は重ねるものですが、衰えは感じたくないものです。
そこで、ダイエットやメイク、日々のケアにいっそう力を入れるのですが、なかなか思うようにいかない人も多いでしょう。

実は、「素敵に年齢を重ねたい」と思う人に、近年注目されている研究「オートファジー」があります。2016年にノーベル賞を受賞し、世間の注目を集めるようになりました。
これまで諦めるしかなかった、年齢と共に感じやすくなるゆらぎに対しても期待できるかもしれません。
「オートファジー」って?

オートファジーとは、簡単にいうと、細胞のリサイクル機能のことです。
細胞が健康に生きるためには、人間の身体は約37兆個もの細胞が毎日少しずつ入れ替ります。
それに伴い、古くなったタンパク質や有害物はアミノ酸に分解され、タンパク質の材料や栄養として再利用するなど、リサイクルをします。
そうやって、やがては新しい細胞に全て入れ替わり、細胞は品質を保つことができるのです。
この細胞のリサイクル機能であるオートファジーが正常に働けば、細胞の不要物は外に排出されていきます。
しかし、この機能が衰えると、不要物が細胞内にどんどん蓄積され、細胞は劣化してします。
その結果、「お肌の調子が良くない」などのゆらぎを感じやすくなったり、体調不良や病気などになったりするのではないか、との研究がされています。
健康美の維持に重要なオートファジー
オートファジーが正常に機能すれば、健康はもちろん、様々なエイジングサインの悩みを解決できるのではないかと期待されています。
精神疾患
神経細胞のオートファジーの機能低下が、感情障害や認知機能障害などの症状を引き起こす精神疾患の原因の一つになっていることが研究によって明らかになってきているとのこと。
この研究結果が、今後新たな治療方法の開発に役立つのではないかと今後の期待が大きいようです。
アルツハイマー病
記憶や思考に問題を起こす脳の病気であるアルツハイマー病は、原因となるたんぱく質の線維化を抑える薬が発見されており、この薬によってオートファジーの活性化が明らかになってきてます。
これによりアルツハイマー病治療薬としての今後の実用化が出てくるかもしれませんね。
緑内障
緑内障は、視野が狭くなったり、視界に見えない部分ができたりする病気です。この緑内障に対しては、運動や食事制限によるオートファジーの活性化が有効であることが明らかになってきてます。
間食や食べ過ぎに気を付けたり、毎日適度に歩くなど普段の生活を少し変えるだけで、緑内障の進行の抑制や改善をできると期待されています。
美肌
健康美肌の維持にもオートファジーが関与しており、花王の研究ではシミができた部分の皮膚のオートファジーは機能が低下していることが明らかになってきています。
ここ数年、スキンケア商品の中にはオートファジー機能に着目したものも発売されており、美肌や美白などの研究も進んでいくかもしれません。
肥満
女性にとって肥満は大敵ですが、実は肥満もオートファジーと関係があり、様々な研究が行われています。
肥満防止・改善のため、オートファジー機能を調節できる機能性食品の開発が進められているので、そう遠くない将来、商品化されるかもしれません。
このように、病気や体形変化などの様々な衰えは、年齢を重ねるにつれて気になる悩みをたどっていくと、細胞に原因があるのでは?と考えられてきています。
そのためには、オートファジーを活性化させ、正常に働くようにすることが大切です。
オートファジーを活性化するためには
オートファジーを活性化させるのは難しいのではないのかと思うかもしれませんが、実は、生活習慣を少し変えるだけでOKです。
そのための方法には、
- 適度な空腹感
- 適度な運動を行う
- 高脂肪の食事を控える
とされています。
適度な空腹感

オートファジーは16時間空腹の状態が続くと活性化します。
「ファスティング・ダイエットやプチ断食がいいかも!」と思うかもしれませんが、注意が必要です!これだけだと筋力が落ち、基礎代謝が低下するので、かえって痩せにくい身体になってしまいます。
適度な運動を行う

空腹時に、筋トレなど適度な筋肉運動を行うのがおすすめ!
なぜなら、空腹の状態が続くと、身体は脂肪だけでなく筋肉も分解し、エネルギーにするからです。
そのため、筋肉量が落ちないように適度な運動を行うことが大切になります。
高脂肪の食事を控える

揚げ物や焼肉など、高脂肪の食事をとることが多い人も注意が必要!
高脂肪の食事をとると、オートファジーを抑制する「ルビコン」と呼ばれるタンパク質が増加します。
また、オートファジーを促すポリアミンは、カボチャ、ピーマンなどの野菜や大豆、キノコ類、魚介類にはが多く含まれ、白米ではなく玄米を食べるのもおすすめ!
脂質の少ない和食を中心にに切り替えることで、ポリアミンをしっかりととることができるでしょう。
まとめ
オートファジーを活性化するための方法は簡単なものばかり。ですが、仕事が忙しく生活が乱れがちな方や、家族との食事内容やタイミングがオートファジーに適しているとは限りません。
生活習慣をすべて変えることは難しいと感じる方も、今までの生活の一部を「少し」変える、たった1つの見直しからチャレンジするだけならどうでしょうか?
年齢を重ねてからも美しい、アクティブで魅力的なご自身でいるために、あなたも今日からオートファジーを意識してみませんか?